会社を辞めるとなると、現実問題としてお金の事が切実にのしかかってきます。
やっぱりお金は重要だよな。生活かかってるし!
今回から数回に渡って、失業保険に関する記事をシリーズ化して投稿していきます。
備えあれば患いなし!
辞める予定がなくても、事前に知識として知っておくことが、転ばぬ先の杖となります。
第1回は、失業保険の基礎知識として、もらえる条件ともらえる額について解説していきます。
それでは、レッツラゴ~!
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失業保険・もらえる条件は?
失業保険は雇用保険に一定の期間加入していないともらえません。
一定の期間がどれくらいなのかは、退職理由が「自己都合なのか」はたまな「会社都合なのか」で異なります。
自己都合退職の場合・必要な加入期間
自ら辞めると申し出た退職者の場合、会社を辞めた日から2年間さかのぼり、その期間内に12か月以上、雇用保険に加入していることが受給条件です。
複数の企業で働いていても、通算で12カ月あれば条件クリアです。
注意すべきは、1カ月の勤務時間が月80時間未満だと、その月は受給期間としてカウントされません。
会社都合退職の場合・必要な加入期間
倒産や解雇など、会社都合による退職者の場合、会社を辞めた日から1年間さかのぼり、その期間内に6ヶ月以上、雇用保険に加入していることが受給条件です。
雇用保険に加入していないブラック企業だったら?
会社は社員を一人でも採用したら、雇用保険に加入する義務が発生します。
ただし、お勤めの会社によっては、実は雇用保険に加入していなかった、というケースもあるかもしれません。
ブラック企業ではよくあるパターンよ。
クックックッ。
(無知な労働者は騙しやすいぜ。)
こういう、雇用主の不法行為によって労働者は不利益を被るのでしょうか?
いやいや、そんなことはないよ!
実は、雇用保険は過去にさかのぼって加入できるんです!
遡って加入するSTEP
① 給与明細を持って、会社の所在地を管轄するハローワークに行く。
② ハロワ職員に雇用保険未加入の事情を説明し、ハロワ職員の説明に従って所定の手続きを行う。
(専門用語的に言えば「被保険者資格取得の確認請求を行う」です。)
これで、ハロワ職員が退職した会社に対し、
雇用保険に加入してください(キリッ)!
と、指導してくれます。本人が会社と直接交渉しなくてOKです。
ちっ!タレこみやがって。
この後の流れは、
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退職した会社が、退職者の在職期間を遡って雇用保険加入手続きを行う。
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退職者は、在職期間中の雇用保険料を全額納める。
これでめでたく受給資格が手に入ります。
ちょっと待った!
在職期間の保険料をまとめて支払うってことは、結構な額になるよな?いったい、いくらになるんだ?
無職期間の出費は気になるところですよね。
雇用保険料の算出方法
保険料の計算方法は、
給与総額(税金・社会保険料が引かれる前の金額)×雇用保険料率
で算出します。
参考画像:厚生労働省
労働者負担の保険料率は0.003~0.004(3(4)÷1000)ってことですね。
ゆっさんを例にとり、ざっくり雇用保険料の支払総額を計算してみましょう。
ゆっさんの条件
雇用保険加入対象期間:3年(2018年2月~2021年1月)
給与総額:30万 ※賞与、残業代、諸手当など込み。
交通費:1万
事業の種類は一般の事業に該当
え~っと、
給与総額と交通費で31万で、それに保険料率0.003をかけると、
31万×0.003=930円 1ヶ月あたり930円だな!
で、それに36ヶ月(3年分)をかけると総額がだせますね。
930円×36だから、33,480円か!
でかい出費やな!!
※一般事業者の場合、H29年度から雇用保険料率は3/1000から変わっていません。
ここで忘れてはいけないポイントが!支払った雇用保険料は所得税控除の対象となります。
雇用保険料をまとめて支払う方法は、ハロワ職員に確認しねえとな!
また、支払ったことを証明する書類もきちんと保管しておかないとだな。
失業保険・いくらもらえるの?
失業保険がいくらもらえるのか?は、とにもかくにも最も重要なポイントですよね。
今後の計画を決めるにあたっても、
いくらもらえるかはめっちゃくちゃ重要だ!!
それでは早速、失業保険の算出方法を見ていきましょう!
失業保険を計算するにあたり必要な情報は、次の二つです。
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年齢
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退職直前6ヶ月間の収入総額(税金が差し引かれる前の収入総額・ボーナス除く)
準備できたら、具体的な算出手順を見ていきましょう!
失業保険の算出方法① 「賃金日額」を求める
ではまた、「ゆっさん」を例にとり見ていきましょう。
年齢 46歳
退職直前の6ヶ月収入総額 186万
情報がそろったところで、まずは1日あたりにもらえる失業保険の日額を算出します。
186万 ÷ 180日(30日×6ヶ月)=10,333円(1円未満切り捨て)
これで1日あたりにもらえる賃金日額10,333円がでました。
1日あたりこんなにもらえるの?
いや、残念ながらこんなにはもらえないよ。
賃金日額をもとに、リアルもらえる日額の「基本手当日額」を計算します。
失業保険の算出方法② リアルな受取日額「基本手当日額」を求める
以下の表から、自分の年齢と賃金日額が該当する部分を探しましょう。
ゆっさんの場合は、46歳で、賃金日額が10,333円です。表で言うと、この部分に該当しますね。
え~っと、4,008円~6,165円って書いてあるけど、結局いくらだ?
それは、以下の計算式に当てはめて算出します。
yは基本手当日額で、wは賃金日額のことです。
ゆっさんの場合、wが10,333円です。
yを求めればいいのか。
え~っと、え~っと、え?あれ?
だめだ!こんなん計算してらんねー!!
ってことで、以下のサイトで自動で計算できます。便利です!
これで計算すると、
基本手当日額は6,032円!1日あたりにもらえる失業保険は6,032円ですね!
6,032円か。1ヶ月(30日)だとざっくり18万くらいだな。
ゆっさんは在職中は、手取りで25万くらいもらっていましたよね。
するって~と、在職中使ってたお金から30%くらい切り詰めて生活すればいいわけだな!
そうですね。奥さんとお子さんにも協力してもらいましょう!
お、おう!
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(俺の生きがいモー娘。ファンクラブ会費を削られることだけは何としても避けたいぜ・・・)
まとめ
お金って本当に無視できない存在です。
正直、お金が最強のインフルエンサーだ。
失業した時、まっさきに助けてくれるのが失業保険というセーフティーネットです。
失業保険でいくらもらえるのか、金額を事前にざっくりつかんでおけば、少し心に余裕が生まれるよ。